2023-01-01から1年間の記事一覧
笑福亭由瓶という落語家がいます。彼の言動には制御という言葉がないように思えます。飲みにけいけば、注文を取りに来たお姉さまに「きれいやなあ」「こんなおやじに言われても嬉しくないやろ」と相手の反応を見ることは一切せずに話しまくったり、思ったこ…
落語界の歴史の中で、非常に重要なポジションを占めている「古今亭」。昭和の落語界にその名を燦然と輝かせた志ん生・志ん朝・金原亭馬生門下をはじめ数多くの噺家を輩出、そしてその古今亭の現在の最高峰と言えるのが五街道雲助師匠であることに異論がある…
私の人生で、最も多くの時間を割いたのは、昭和43年の東京から、45年のロッテ、そして千葉ロッテ。言い換えればオリオンズからマリーンズ。あの客の入らない汚い川崎球場が、私の青春時代を彩った。そして、それに少しだけ遅れて落語が私の人生の友となる。…
二葉ショックも癒え、雀太・源太の師弟を車に乗せて柏崎から一路松本へ。駅前のホテルに宿泊し翌日は市民芸術館であるぷす寄席でした。この時期松本は「クラフトフェア」が行なわれていて市内はどこも大混雑。ただ、人が出るということは、落語ファン以外の…
柏崎とのお付き合いは軽く10年を超えます。本当に偶然に、このお仕事を始めて長野から岐阜に来て、やっと軌道に乗り始めたころに突然、柏崎芸術協会の戸田さんという方からお電話を頂きました。「相撲の地方巡業みたいな形でなく、柏崎の皆さんに本物の落語…
山を越えれば上高地、乗鞍。近くには時々クマが出没。そんな土地でも、落語会はそこに住んでいる方を癒してくれる。そしてその笑顔を届けるのも、私にとって重大な任務。そんな爆笑寄席も、今年は当日までいろんなことがありました。 当初、主催の文化協会に…
光陰矢の如し、ということわざを否が応でも認識せざるを得ない。落語とかかわってあっという間に40年、この仕事を始めてあっという間に20年が過ぎ、若手の頃からお知り合いになった落語家さんもそろそろベテランの域に達している。 その意味でいえば今回、師…
落語を好きになり、寄席に通いだした大学時代だから、今からもう40年も前。その頃好きだった志ん朝、小さんのトリの時、ヒザに上がっていた三味線漫談の女の人があまりにきれいだったことがおぼろげな記憶としてあった。 その後、田舎に帰って家業を継いだこ…
「何をとちくるったのか」「物好きにもほどがある」「きっとどこかから金を引っ張ってきてるんだよ」 この企画を発表した時、耳にした言葉です。確かにハードなGW、疲労困憊の昨日今日です。名古屋市那古野・円頓寺レピリエを5日間借り切って9人の若手落語…
名古屋には、本当に数多くの落語会があります。名古屋市文化振興事業団の栄のアートピアホールのほか市内15ヶ所の文化小劇場で行う公演、新聞社主催の事業として行う公演、カルチャーセンターでの公演、イベント業者の公演、そこに我々のような小さな主催者…
「見たことないよ、三本締めなんて。それに160分の4席。充実すぎるだろう!」名古屋の会で親しくさせていただいている方が、ラインで感想を述べて下さった。その方は東京の会にも地方の会にも、スケジュールが許せば足を運んでいる講談好きの方。ただ、様々…
「オファーがあったのって、二つ目になるひと月前ぐらいっすよね。初めてのオファーだったんです。一番最初。嬉しかったっす。」会場に着くなり松麻呂さんはぺこりと頭を下げた。二つ目になれば、仕事は自分で探してこなければいけない。その最初の依頼がう…
昨年の関西編に引き続き、今年は関東編で開催の鉄道落語会。登龍亭獅鉄さんが元鉄道マンだったということもあり、落語家になってすぐに企画を考えたこの会でしたが、昨年終わってちょっと不安を覚えました。というのも、あまりにも鉄道に企画が偏りすぎるこ…
3/19日曜、この日は大須でダブルヘッダーでした。一日に2公演行なったことは過去にもあったのですが、昼と夜の開催でした。ただ、日曜日の夜公演は翌日が平日ということもあって、あまり客足が伸びない・・・という常識があったため、今回は演芸場の定席が行…
令和5年3月16日、名古屋らくご兼宮会FINAL。平日ながら、お客様ほぼ満員。会のクオリティーは相変わらず高く。お客様の笑い声が絶えまなく続き、最後は手締め、さほどしんみりすることもなく、会は終演となりました。でもアンケートには、何通もおなじ…
一ヶ月ほど前、BSフジのZabuー1グランプリという番組を見た。ブロック別の4人ずつ、計8人の若手落語家が、ライブハウスで若い女性(ちょっとだけ男性)客のみなさんの前で若い人に受ける落語を披露。審査員はそのお客さんたち。スマホで投票して優勝者…
前年9月、宮治師匠ゲストで大団円を迎えた小辰を熱くする会「辰のオトシゴ」。今回から真打扇橋を応援する会「扇橋報告」になりました。その第1回目のゲストは春風亭一之輔師匠。7年後輩ながら学生時代からお付き合いがあったということで、その頃のエピソ…
3年前から、新作だけの会を始めました。タイトルは、「ヤバすぎ新作」。もちろん、高杉晋作に引っ掛けたおちゃらけタイトルだけど、その意味が分からないままチケットをメールで申し込まれたお客様がいました。 「1月14日の『ヤバすぎる新作』、2枚お願いし…
令和5年の年が明けてあっという間にひと月半。公演もいくつか終わっているのに、ブログの筆が進まない。と言っても、さぼっていたわけではなく、確定申告の時期となり、会計士さんとの打ち合わせの中でアドバイス」を頂いたため、今年の公演をいくつか見直す…
一晩経っても、まだ充実感が続いている。日頃からいつも言っている、1+1が5にも10にもなる組み合わせ、それが現実となった日。そんな雰囲気がお客様に伝わったのか、会場は超満員で熱気がむんむん。 会うのも初めて、というお二人ということで、かたさをほぐ…
前回初めてこの会を企画した時に、お客様から「珍しい組み合わせだね」と言われました。そのお客様はそんなにお詳しい方ではなかったので、落語協会のベテランの方と芸術協会の爆笑王の組み合わせを、意外に映ったんだと思います。実際それまで扇遊師匠は、…
学生時代の思い出を語る時、記憶に残っているのはたいてい高校か大学時代。ある程度人間形成ができつつある時期だからなのか。喬太郎師匠も、志らく師匠も、昇太師匠も、あの時代をよく語っている。 10代入船亭扇橋師匠の母校は日本大学芸術学部。「ニチゲイ…
あけましておめでとうございます。平素よりMUGEプランニングの公演をご愛顧いただきありがとうございます。本年もしっかりしたコンセプトの公演を企画し、大須演芸場、また円頓寺レピリエほかで開催していきたいと思いますのでどうぞよろしくお願い申し…