MUGEプランニングのたまさかブログ

東海・中部地区で落語公演を開催しているオフィスのブログ

「バットとボール」みたいな二人会~朝枝・二豆二人会

一晩経っても、まだ充実感が続いている。日頃からいつも言っている、1+1が5にも10にもなる組み合わせ、それが現実となった日。そんな雰囲気がお客様に伝わったのか、会場は超満員で熱気がむんむん。

会うのも初めて、というお二人ということで、かたさをほぐす意味でご挨拶トークから。これがまた、朝枝さん全くしゃべらず、ナビゲートを二豆さんに任す。
二豆さん、全くタイプの違う二人会、というところを強調、「言ってみればバットとボールみたいな」で笑いを誘い、早々に切り上げる。「苦手なことは短めに」ということかとは思ったけれど、確かにこのぐらいが間延びしなくていいなと感じます。

とにかくタイプの違う二人、声量からして全く違う。最後尾から出るエアコンの音がうるさいとわかり、最初の朝枝さんの時にエコモードにし、二豆二席はオンにして、最後の朝枝さんの前に切る、という技を駆使したけれど、その4席の充実ぶりがすごかったです。

朝枝さんの「のめる」「夢の酒」どちらも昨年末に出ていました。
「のめる」はかけ橋さんが、「夢の酒」は音助さんがやっていて、同じネタとは思いましたが人が違えば中身も違うもの、と思って聞いていたらそのとおり。
所々工夫を凝らしていて、全く違和感なく楽しめました。
特に「夢の酒」では、妻のお花がわがままを言うくだりを全部大旦那側の視点でとらえて見せて、あのキャリアでここまで高い技術を会得しているのかと驚嘆。二つ目の中でも秀でた力量を存分に見せてくれました。

二豆さん、学生時代から知っていますが、こちらも修行を経て飛躍的に成長していました。特に二葉さんの前座で各地を回るごとに腕をあげてきたんだなあと感心しきり。
上方落語のスキームを崩さない範囲で自分のカラーを出していく、その難題を年季明け2年3年でクリアしている感じがして、将来間違いなく上方落語を代表する噺家になるだろうと予感を感じさせました。

「ご挨拶」ふたり
「のめる」朝枝 「はてなの茶碗」二豆
「牛ほめ」二豆 「夢の酒」朝枝

次の朝枝さんは7/1(土)昼 円頓寺レピリエで独演会。
二豆さんもどこかで独演会を挟み、来年の2月には二人会を大須演芸場でやろうと考えています、それだけコントラストのはっきりした実力者同士の二人会は、もうレピリエでは収まらないほどの人気が出ると思います。楽しみにお待ちください!!