MUGEプランニングのたまさかブログ

東海・中部地区で落語公演を開催しているオフィスのブログ

「扇々喬々」終演。おぼろげに、感じたこと。

月曜日の夜、雨上がり。いつも二人の会に、仕事を終えて駆けつけて下さる皆様。
扇々喬々は今回も、お客様の心に深く入り込んだ四席でした。

「道灌」  辰ぢろ
「お祭り佐七」扇辰
「寝床」  喬太郎~中入り~
「普段の袴」喬太郎
「雪とん」 扇辰

ちょうど二日前に国立演芸場で行なわれた扇辰喬太郎の会でトリを務めた扇辰師匠がかけた「お祭り佐七」、ネタおろしの二日後に大須でもかけて下さいました。
私はそでで拍手をしながらも、一席目で、中入り前でもないのになぜおとといのトリネタをやるのだろう。最後に取っておかないのだろうと思っていました。

喬太郎師匠が中入り前でかけたのは「寝床」。ネタバレになるので言いませんが、長屋をくまなく回ってきて旦那に報告をする茂造。その中に喬太郎師匠独自のくすぐりを入れ、それをあとで旦那が番頭さんに繰り返す時にすべて回収していくというあの発想。
事実、その箇所ではこの日一番の爆笑が起こっていました。長年、そして数限りなく「寝床」は聞かせて頂いていますが、間違いなくその中で「一番面白かった」です。

中入り後、軽くクイツキで喬太郎師匠が「普段の袴」を演じた後、いよいよ扇辰師匠がトリで登場。「何をかけるんだろう」と思っていた私の眼の先で語り始めたネタは、「雪とん」。このネタは扇辰師匠で二度ほど聞いたことがあり、そんなに驚かなかったが、お祭り佐七の資料をもう一度スマホで調べてみて、頭をいきなり殴られたような衝撃を受けた。

勉強不足で申し訳ないのだが、ブ細工な若旦那のためにセッティングされたお見合いの席に間違って入ってしまったイケメン男子が実は前の噺に登場していたお祭り佐七、であったのだ。いや、トリネタとつなげるためにあえて最初にお祭り佐七をかけたのだ。
落語って奥が深い、そしてそれをこのクオリティーで提供できるこの二人も凄い。

そう感じた時に、おぼろげに私の脳裏に仮説が浮かんだ。それが何かということは、24日のオースのジョーが終わってから発表しようと思います。扇辰、喬太郎、菊之丞。
くしくもこの三人は落語協会噺家さん。今日浮かんだことが正しいのかどうか、日曜日の菊之丞師匠が終わってから、また書いていきたいと思います。