MUGEプランニングのたまさかブログ

東海・中部地区で落語公演を開催しているオフィスのブログ

【ぼんぼりとゆかいな仲間たち】~3/17長野 桃月庵白酒独演会~

白酒師匠は、二つ目時代の喜助の頃からよくお呼びしました。
人当たりの良い本当に人格者で、師匠である雲助師匠の一番弟子として、のびのび育てられた感じが窺えました。お弟子さんは4人で、3人はもう二つ目、唯一前座として残っているのが地元、長野市出身のぼんぼりさんでした。

主催の文芸座さんにその旨を話すと、ぜひお知り合いに来ていただきたい!ということで信濃毎日新聞に取材を頼んだりしていましたが、その中で一番動いてくれたのが高校時代の野球部のチームメイト。特にチームのエースピッチャーが地元のテレビ局に就職した縁もあり、今回たくさんのぼんぼり仲間が会場に詰め掛け、前座で出てきた時のぼんぼりくんの高座は、それはそれは硬い硬いものでした。
そのあとに出てきた白酒師匠の第一声が冒頭のセリフ。

「本日は、ぼんぼりとゆかいな仲間たち、にご来場誠にありがとうございます」

ご両親、96歳のおばあちゃん、親戚が客席にいる気分ってどうなんだろう、と白酒師匠、はるか昔の自分の姿を思い出していたかのようでした。
それでもマクラを長めに振って選んだ3席は、ほぼ満員の長野のお客様が十分に満足できるほどの完成度でした。

「子ほめ」ぼんぼり
「代書屋」白酒
「笠碁」白酒~中入り~
「寝床」白酒

終演後、片づけを終えて楽屋の前までくると、通るところもないほどクラスメイトと野球部の仲間がぼんぼりくんを取り囲んでいました。嬉しそうなその顔がなんとも印象的な、長野公演となりました。

「今度来るときは、二つ目の時かな、でもそれはまだ早いとなれば真打昇進か」
「はい、それまでにもっと成長しておきます」
「でも、真打まで生きていられるかわからないからなあ」
「生きてくれなきゃ困ります!」