MUGEプランニングのたまさかブログ

東海・中部地区で落語公演を開催しているオフィスのブログ

【按摩の目】~雲助たっぷり(五街道雲助独演会)

ここのところ、独演会の時は長野や岐阜、名古屋など場所を問わず3席か、あるいはゲストを呼んでの2席というパターンがほとんどでした。それに倣い、前回の雲助たっぷりは雲助師匠と二つ目さんのこはくくんで2席ずつというプログラミングだったのですが今回初めて、前座さん以外は雲助師匠のみで2席、という形でお願いしました。

長講をたくさん演じていらっしゃる雲助師匠であれば、その流れでお客様を満足させて頂けるという確信があったからこそなのですが、期待以上の熱演をして頂きました。

「堀之内」あられ 「ずっこけ」「猫定」雲助

ずっこけは、前回こはくさんがいらっしゃった時にかけていた噺で、中入りの時に前座さんに言われて「ああ、そうか、自分のネタしか気にしてなかった、すまん!」
と謝っていらっしゃいましたが、はからずも年輪を重ねていくと同じネタでも全く印象が変わる、ということを体現されたネタになっていました。素晴らしい出来。

トリの猫定、では登場人物が3人と登場猫物1猫が死ぬ話。
怪談噺に近い噺ですがその描写の鮮やかなこと。後味を悪くさせない絶妙の間で、お客様が引き込まれていくのが舞台袖からでもわかりました。特に「按摩の三味市」のセリフの時の按摩の目のかたち、これだけで銭が取れると言ってもいいくらいの凄さ、素晴らしさでした。

お客様の満足そうな表情をみて、この路線をきちんと踏襲していくのがMUGEプランニングの使命だと、そう思った日でした。師匠、ありがとうございました。次回は11/27、またネタだしを考えております。お楽しみに。