MUGEプランニングのたまさかブログ

東海・中部地区で落語公演を開催しているオフィスのブログ

20歳の前座が、会の空気を作った夜~小辰を熱くする会3

小辰、真打昇進まであと8ヶ月。今回の刺客は上方より、笑福亭喬介さん。
名古屋のお客様にはあまり上方落語はなじみがないかもしれないけれど間違いのない実力者。どちらかというと、タイプは小辰さんと正反対でお客様に、その対比を楽しんでいただこうと考えての顔付け。初回龍玉、二回目馬ることきて三回目が喬介、まさにどこから球が飛んでくるかわからない危機感の中での小辰さんの高座が否が応でも注目されました。

「犬の目」喬明
悋気の独楽」小辰
「へっつい幽霊」喬介 ~中入り
「牛ほめ」喬介
「不動坊火焔」小辰

結果から言うと爆笑の連続でお客様の満足度MAX、という素晴らしい会でしたが、実はこの流れを作ったのは前座の喬明さんだったと感じています。
師匠の喬介さんがマクラで「駅員に子供料金のボタンを押させた」と言っていたように、見た目の幼さとは裏腹に立て板に水、しかも笑わせどころできちんと待てる、そのギャップの大きさにお客様が引き込まれ、前座の高座から一気にお客様があったまって、次に小辰さんが上がった時には笑いたくて仕方がない雰囲気になっていたと感じました。そしてそれを察知した小辰さんが開口一番で彼女のことを「一億人の姪っ子」と言ったところから、この会の成功は約束されたものとなりました。

小辰を熱くする刺客、その先陣を切ったのは笑福亭喬明、という意外。
みなさん、彼女の今後にもぜひ、注目してやって下さい。

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