MUGEプランニングのたまさかブログ

東海・中部地区で落語公演を開催しているオフィスのブログ

「ショーリショー4」雑感

いろんなことがあった10月の最後の日曜日に、人間国宝と爆笑王は今日も仲睦まじく、タクシーで演芸場にやってきました。楽屋に入ってすぐ、松鯉先生は喫煙所でうまそうに煙草を一服。鯉昇師匠は、舞台の上でチラシの挟み込みをしている私のところへ歩み寄って、さっそく世間話。

「この夏、ちょっと体調を壊しましてね・・・」
「えっ??コロナ関係とかですか?」
「いやいや、夏バテですよ・・・私、トイレが近いんで水を飲まないで外へ出たりしていたら、脱水症状みたいな・・・意識が二回ほどなくなりまして」

それいつものマクラのネタじゃないんですか?と笑い合う、師匠はいつも気さくです。

「あの、ちょっといいですか??」
プログラムを食い入るように見つめていた松鯉先生に呼ばれる私。
「このプログラムのここ、『怪談噺や連続読みなど、ネタ数は150を優に超える』って書いてありますけどね、150じゃなくて、500ぐらいあるんです」打ち間違えました!と平身低頭、平謝りだったけど、150を優に超えて500という過大解釈は・・・通用しないですよね・・・先生、申し訳ありません!

「英会話」今いち
「犬の目」鯉昇 「男の花道」松鯉 中入り
「屏風の蘇生」松鯉 「佃祭」鯉昇

この日のいちばんの殊勲者は古今亭今いちさん。
実は何か月も前から聞いていたのだがなかなか前座さんが確保できませんでした。
ましてお二人のお弟子さんはもうほとんどが真打で、どうしようかと考えていたのですが、12月に円頓寺にお呼びする今いちさん、二つ目ではあるけれど12月の宣伝も兼ねてきてくれませんか?と頼んでみると、即答して下さったのです。

もちろん、二つ目さんに前座仕事なんてさせてはいけないのだけれど、今回困っていた時に救いの手を差し伸べて下さった今いちさん、開口一番で見事にお客様を温めて下さいました。必殺技の「サスペンダー着脱」で沸かせ、100kgの体重で踊る「奴さん」で大喜び。鯉昇師匠がすれ違いざまに「さすが、腕が違うね、二つ目さんは。あっためてくれて本当にやりやすいよ」とおっしゃっていたのが印象的でした。

その流れを引き継いで、松鯉先生は9月に浅草でかけられて前日も神保町で演じた「男の花道」をかけてくださり名古屋のお客様も大喜び。中入り後も講談と落語の見事な融合を見せて下さったお二人。終演後軽く一杯・・になったかどうかはご想像にお任せ。

中入りで、御自分の会とはいえ12月の音助さんとの会を客席で売って下さった今いちさんが、今日のムゲプラMVPでした。みなさん、ありがとうございました!

次回は令和5年、9月17日です!