MUGEプランニングのたまさかブログ

東海・中部地区で落語公演を開催しているオフィスのブログ

二つの顔を持つ男~5/14柏崎&5/15 長野 一之輔独演会~

土日と、出張公演に行ってきました。
土曜日は、柏崎。ここには昭和35年に発足した柏崎芸術協会という組織があり、平成21年よりお付き合いさせて頂いていました。しかし、平成23年東日本大震災、それに伴う柏崎刈羽原発の停止などが重なり会員数も年々減少する中、第518回となる今回(MUGE公演はそのうち14回)をもって63年に及ぶその歴史に幕を閉じることになり、最後を一之輔師匠が締める、そんなちょっとしんみりした雰囲気でした。

そんな雰囲気の中、一之輔師匠が見せたのは、地方のお客様、中でも約7割を占めるお年寄りに絶対心に残るであろう爆笑噺と人情噺をもってきて、見事にその大役を果たしました。お客様は腹を抱えて笑い、そして最後は思わず涙していました。
漫才のデニスもいい味を出していました。最後の例会、お客さまにも、協会役員の方にも、喜んでいただけたのではないでしょうか。

「やかん」与いち 「欠伸指南」一之輔~中入り~
「漫才」デニス 「子は鎹」一之輔

明けて15日の日曜は、三年ぶり、北野文芸座での独演会。
昨日とうって変わって、一之輔ファンが多数を占める長野県で最もコアなお客様。

金明竹」㐂いち 「反対俥」「普段の袴」「百川」一之輔

いつもの爆笑マクラからのスキのない三席。コロナの影響の中、待ちかねたムード満載の寄席、物販の文庫本も完売しお客様大満足のお開き。

春風亭一之輔。彼の引き出しには、あと何回分の噺のストックがあるんだろう。
売れっ子になる噺家には、それなりのモノがあるのだということを改めて見せつけられた二日間でした。