MUGEプランニングのたまさかブログ

東海・中部地区で落語公演を開催しているオフィスのブログ

ムゲプラ大須スペシャルウィーク2~ゆめ☆こち 夢丸・小痴楽二人会雑感

今から32年前の1989年、前田、高田、長州らが離脱して選手層の薄くなった新日本プロレスが、若手の成長を期待して後楽園ホールで開催した公演があった。その名も
夢☆勝ちます」略して「夢☆勝ち」。命名したのは当時リングアナウンサーとして人気だったケロちゃんこと田中秀和氏。新型コロナで生死の境をさまよったけれど回復、もうじき復帰の現在の田中ケロさんである。

あの時、この企画を推し進めていったからこそ今の新日本プロレスの隆盛があるわけで、若手の躍進の原動力となったこの「夢☆勝ち」を、30年以上たってから拝借したのがこの日開催された夢丸・小痴楽二人会だった。

夢丸と小痴楽だから「ゆめ☆こち」なんだろうけど、真ん中の☆がなあに?
お客様に何人も聞かれたこのタイトルの由来はプロレス興行だったのです。

昨今の落語界は、落語芸術協会の若手の人気の上昇がすさまじく、その先頭にいるのは先代痴楽の息子、正真正銘のサラブレッドの小痴楽師匠ですが、前回の文治師匠との二人会の日に仕事をだぶって入れてしまったことで急きょスケジュールを調整してこの日に仕切り直しで来ていただくことに。相方が夢丸師匠になったことは全くの偶然でしたが、その結果この日のコンセプトははっきりしたと思います。

「小痴楽がしくじった時に前座のトップとして代わりに謝る関係」

最初に出てきた夢丸師匠がこのネタで客席を完璧に笑いの渦に巻き込んだおかげで、あとの小痴楽トークがさえにさえる。「どれだけ夢丸師匠に迷惑を掛けたかだけでも申し訳ないのに、真打になってもまだ迷惑をかけることになるとは」この時点で二人会は大成功となりました。

10/31 17:45開演 ゆめ☆こち 夢丸小痴楽 二人会
「道灌」獅鉄 「妻の酒」夢丸   「崇徳院」小痴楽
「欠伸指南」小痴楽   「突き落とし」夢丸

小痴楽師匠は夢丸師匠の前ではキレッキレの高座を見せて下さいました。
そして夢丸師匠は、持ち前の明るさでお客様をとりこにしていらっしゃいました。
会の終了後はお二人とも外へ出て、写真撮影を兼ねたお見送り。
コロナの影響でお客様との撮影は禁止でしたから、お二人並んでの写真を皆さんとても楽しそうに撮影していらっしゃいました。
芸協の若手はすくすくと成長しています。そのことが確認できただけでもこの会を開いた意義があったし、まさにその意味ではこの日の会は、夢☆勝ちますの意味にぴったり合致した、とても良い会でした。ご来場、ありがとうございます。

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