MUGEプランニングのたまさかブログ

東海・中部地区で落語公演を開催しているオフィスのブログ

円楽師匠とのこと(2)

楽太郎師匠は、宿泊場所にもなっている旅館の旦那さんとは旧知の仲でした。
そんな縁で格安の予算でゲートボール大会が開催できていたのですが、当然楽太郎師匠が所属している先代圓楽師匠の事務所の差配でした。夏祭りもこの差配で若手の方を二名お願いしていたのですが三回目の会の前に、二回目に来ていただいた若手から「事務所を通さず、直接やり取りをしたい」希望があったのです。通せばただでさえ少ないギャラがさらに減ってしまうということでした。こちらは異存はありませんが楽太郎師匠にきちんと話をしてください、というと二人は話を通したというので直接やり取りをしたのですが、その旅館の息子が、私に対して「事務所を通さずに呼ぶとは何事か」と食って掛かってきたのです。私にすれば師匠に断ってくれたという二人の言葉を信じただけだったのですが、どうやら楽太郎師匠に断っただけで事務所には言わなかったようで「ルール違反をした」ように言われたことでこの旅館の息子とは決定的に仲が悪くなり、その関係で師匠もその旅館の招きで来ている立場上気まずかったのか、私に話しかけることはあまりなくなってしまいました。そんなわけで毎年顔は合わせてもよそよそしい関係になってしまったのは今考えても残念でなりません。

加えて、毎年恒例の夜の寄席も、だんだんとこの世界の常識も学んできたところだった私にとって高座の高さ、進行、お客様への開演時のお願い、などがとてもルーズなものになってしまう、でも立場上あまり口も出せない、ということで参加そのものに熱意が薄れていったのです。そして様々な要素も加わり私が実家から離れることになった17年前の2003年を最後に、師匠との交流は途絶えてしまったのです。(つづく)

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